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中国の高級車市場が弱いからといって、電動化まで止まったわけではない。メルセデス・ベンツの第3四半期販売は、そのねじれを端的に示した。総販売は落ちたが、電気自動車は大きく伸びている。
Reutersによると、メルセデスの7〜9月の乗用車販売は前年同期比8%減の40万7200台だった。最大の重荷は中国で、販売は31%減の8万6800台。最上位「Top-End」セグメントも中国の弱さとモデル切替の影響で21%減となった。対照的に、車・バン合計のBEV販売は52%増の7万8100台。米国は6%増、欧州も5%増だった。
重要なのは、地域別の需要とパワートレーン別の需要を同じ線で読めないことだ。中国でのプレミアム需要の弱さは販売台数を直撃する一方、EVの伸びはモデル投入と規制・商品選好の変化を受ける。高級車メーカーは「中国回復待ち」だけではなく、どの電動商品をどこで伸ばすかを同時に問われる。
日本企業にとっても、中国を単一市場として扱う危うさを示す材料だ。高級車、BEV、地域ごとの需要を細かく分け、部品供給や価格戦略を設計する必要がある。今回の数字はメルセデス固有の四半期実績だが、中国EV競争が輸入高級車に与える圧力も視野に入る。
Q3の数字は「中国不振」と「EV拡大」が同居する局面を示した。自動車市場の転換は一律ではなく、地域と商品で濃淡が大きくなっている。
2026年10月8日 13:12 より抜粋