india-eu-fta-premium-auto-quota-20260913
インドが自動車市場を開くといっても、すべての輸入車を同じように受け入れるわけではありません。EUとのFTAは、プレミアム市場を開けながら大衆車を守り、同時にインド車の欧州進出も狙う精密な設計です。
Business Standardによると、協定初年度にEUメーカーはICE・非PHEVハイブリッド車で10万台のインド向け優遇枠を得ます。
枠は10年目に16万台へ拡大し、枠内関税は5年目に10%へ下がる計画です。EU側は、5万ユーロ以下のインド原産ICE・ハイブリッド車に初年度25万台、10年目40万台の枠を与え、5年目には関税をゼロにします。
一方、インドは1.5万ユーロ未満のICE・ハイブリッドを譲許から外し、大衆市場を保護します。EU製EVも最初の4年間は優遇対象外で、5年目から始まり、2万ユーロ未満は除外されます。
現在のEUからインドへの輸入実績を大幅に上回る10万台枠は、プレミアム・高価格帯で競争環境を変え得ます。しかし低価格帯を外し、EVも段階化するため、国内メーカーに急激な全面開放を迫る構図ではありません。
日本メーカーにとっては、インドの競争軸が単純な低価格車だけではなくなる可能性を示します。プレミアム輸入、現地生産、EUへの輸出という複数の選択肢が並ぶため、商品と生産地の組み合わせが一段と重要になります。
このFTAの焦点は関税率だけではありません。インドは大衆市場を守りながら、高級車と輸出で国際競争を取り込む二層戦略を選びました。
2026年9月13日 09:34 より抜粋