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ASEANの自動車市場は、単に「EVが伸びている」で片付けられない局面に入りました。市場全体が成長する一方で、中国メーカーの存在感が急速に増し、電動化の速度は国ごとに大きく異なります。
PwCの9月7日付「ASEAN-6 Automotive Market Snapshot」は、2026年上期のASEAN-6総需要が前年同期比11%増だったと整理しました。成長をけん引したのはベトナム、インドネシア、タイで、競争の地図も変わり始めています。
PwCによると、中国OEMのASEAN-6におけるシェアは2026年上期に約15.7%となり、2025年の約11%から上昇しました。既存の市場リーダーは、成長市場の中でも従来の優位をそのまま保てない状況です。
電動化も次の段階に入っています。ASEAN-6全体のxEV浸透率は上期に32%へ達しました。ただし、国ごとの導入経路は大きく異なり、同じ地域でも価格帯、政策、充電環境、ブランド競争の条件は一様ではありません。
重要なのは、ASEANが一つの均質な市場ではなく、成長、電動化、競争が異なるリズムで重なる地域だということです。販売台数の伸びだけを追うと、メーカー間のシェア再配分や国別の戦略差を見落とします。
PwCは、価値の源泉が変化する中で、オペレーションの磨き込み、ビジネスモデルの再設計、提携が重要になると分析します。中国OEMの拡大は、価格競争だけでなく、地域に合った商品・販売・供給の設計競争を強めます。
日本メーカーにとってASEANは、既存の強い基盤がある市場です。それだけに、地域全体の平均値ではなく、タイ、インドネシア、ベトナムなど個別市場で何が変わっているかを見なければなりません。
中国勢の15.7%という数字は、首位交代を意味するものではありません。しかし、競争の前提が動いていることは明確です。電動化の比率と国別の収益構造を同時に追う必要があります。
ASEAN-6は11%成長しながら、中国OEMのシェア上昇とxEV浸透率32%が重なっています。次の勝負は、地域平均ではなく国別の差に合わせて競争を設計できるかです。
2026年9月10日 11:59 より抜粋