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米国の関税は、輸入車の採算を圧迫するだけではない。メーカーに「どこで、何を作るか」を組み替えさせる。現代自動車がジョージア州の巨大工場をさらに増強する可能性は、北米の生産地図が販売台数ではなく通商コストで描き直される局面を端的に映す。
Carscoopsによると、現代自動車はジョージア州HMGMAの年産能力を2028年までに70万〜80万台へ引き上げることを検討している。実現すれば米国最大級の組立拠点になり得る。既公表の2028年までの米国投資260億ドルの一部として、現地生産を増やす構えだ。現在はIONIQ 5、IONIQ 9、Kia Sportage Hybridなどを生産し、将来はピックアップやラダーフレームSUV向けの追加投資も検討する。
現代自動車は10年末までに、米国販売の少なくとも8割を現地生産にする目標を掲げる。2024年の約4割から大きく引き上げる計画だ。韓国からの輸入に15%の関税がかかる環境では、現地調達・現地組立はコスト対策であると同時に、モデル投入の自由度を確保する競争戦略になる。
日本勢にとっても、北米は輸出の受け皿ではなく、電池、車体、部品までを含めた地域完結型の競争になっている。大型投資の焦点はEV専用工場だけでなく、ハイブリッド、SUV、ピックアップを混流で支えられる能力だ。現地化の速度が、関税対応と商品力を同時に左右する。
関税は工場の立地判断を前倒しする。現代自の拡張検討は、北米での勝負が「輸入して売る」から「地域で作り、地域で稼ぐ」へ移ったことを示す。
2026年8月22日 09:06 より抜粋