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インドのEV市場は、ついに登録台数1000万台という大台を超えた。だが、ここから重要になるのは何台売れたかだけではない。増えたEVが日常的に、確実に充電できるのかという利用インフラの問題である。
Outlook Businessによると、7月26日時点の登録EVは1002万3396台。一方、公共EV充電ステーションは3月31日時点で5万2718基で、単純計算では約190台のEVを1基で支える構図になる。
記事は、道路運輸・幹線道路相Nitin Gadkari氏のロク・サバーへの書面答弁を引用し、車種横断の登録EVが1000万台を超えたと伝える。公共充電器数はVAHANポータルとBHELポータルのデータに基づく。
EV浸透率はFY20の0.71%からFY26には8.26%へ上昇し、6年間で11倍超となった。政府は走行コストの低さ、排気ガスゼロ、政策支援、消費者受容の拡大を普及要因として挙げる一方、充電設備の伸びが車両の増加速度に追いついていないという。
これは単なるインフラ不足の指摘ではない。充電器の場所、稼働率、系統容量、決済、保守までを含む利用体験が追いつかなければ、次の購入層にEVを広げる際の不安材料になる。とくに長距離移動や商用利用では、充電の確実性が車両性能と同じくらい重要になる。
インドでは民間事業者も2024年の設置・運用ガイドラインの下で充電器を設置できる。今後は公共部門が目標を掲げる段階から、民間投資を呼び込み、利用率と採算を成立させる段階へ移れるかが焦点だ。
日本企業にとってインドの可能性は乗用車だけにとどまらない。二輪・三輪・商用車を含む多様なEVが増える市場では、充電器、電力制御、部品、保守、ソフトウェアに幅広い事業機会がある。
ただし登録台数の大きさを、そのまま充電ビジネスの収益性と見なすことはできない。地域別の需要、車種、走行パターン、電力事情を分けて設計する必要がある。1000万台到達は、インフラの質を問う新しい出発点だ。
インドEV市場は「普及するか」を問う段階を抜けつつある。次の問いは、急増したEVをどこで、どれだけ確実に使い続けられるようにするかだ。充電網の速度が、次の1000万台への条件になる。
2026年8月1日 12:08 より抜粋