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中国の自動車競争は、航続距離や値段だけで決まる段階を越えつつあります。次に前面へ出てくるのは、その車がどれだけの炭素を背負って作られ、使われたのかという「履歴」です。
Global Timesは、中国が完成車のカーボンフットプリントを全工程でカバーする段階に入ったと報じました。制度の細部はなお確認が必要ですが、車両を工場の出荷時点だけでなく、部品・製造・使用まで含めて評価する方向性自体が重要です。
カーボンフットプリントは、原材料、部品、製造、物流、使用などに伴う温室効果ガス排出を数値化する考え方です。完成車まで対象を広げることは、メーカー単独ではなく電池、素材、部品、工場電力を含む供給網全体を管理対象にすることを意味します。
EVは走行時の排出が小さくても、電池や電力の由来で評価が変わります。完成車の炭素履歴を整える動きは、中国の自動車産業が量産能力に加え、低炭素の証明能力も競争材料にしようとしている兆しです。
欧州をはじめ、貿易・調達で炭素情報を求める市場は増えています。中国メーカーが完成車の炭素データを整備できれば、海外販売やサプライヤー選定で説明力を持ちやすくなります。
ただし、評価基準が整えば比較も厳しくなります。電池材料、製造電力、物流のどこに排出が集中するかが見えるため、低コスト生産だけでは優位を維持しにくくなります。
日本の完成車・部品企業にとって、これは環境広報の話ではなく取引条件の変化です。中国の競合が炭素データを製品仕様の一部として提示し始めれば、日本勢も電池から工場までのデータ連携を急ぐ必要があります。
中国の「完成車CFP全工程カバー」は、EV競争の採点表に炭素履歴を加える動きです。台数と価格の次に、誰が低炭素を説明できるかが問われます。
2026年7月27日 09:14 より抜粋