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関税を上げれば販売はすぐ止まる――自動車では、その見立てが外れることがあります。メキシコで起きている中国ブランド車の販売増は、貿易政策と小売市場の時間差をよく示すケースです。
Mexico Business Newsによると、中国ブランド車の2026年上期販売は13万7525台で前年同期の10万7712台から約30%増加し、新車市場シェアは14%から17%へ上昇しました。メキシコは1月に中国などアジアからの輸入車に50%関税を導入しています。
一方、メキシコ通商当局は販売数字を関税効果の全体像とは見ていません。関税前に中国メーカーが船積みを前倒しし、年初に在庫が残っていたためで、記事では中国ブランド車の輸入が1〜5月に前年同期比43%減ったと説明されています。小売の勢いと国境を越える実物流の減速が同時に起きている点が核心です。
北米で生産・販売する日本企業にとって、メキシコは単なる近隣市場ではなく、USMCAと米国の対中警戒が交わる供給網の結節点です。中国車の市場浸透が続けば競争は強まりますが、関税が輸入抑制としてどこまで機能するかは、在庫の消化後を見なければ判断できません。
メキシコの50%関税後も中国ブランドの小売販売は上期に約30%増えたが、当局は関税前の前倒し輸入による在庫効果だと説明しており、北米市場では販売と輸入を分けて読む必要がある。
2026年7月21日 11:58 より抜粋