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北米の自動車は、米国・メキシコ・カナダの工場と部品を何度もまたいで完成する。その複雑な供給網が、いま中国製部品をめぐる政治争点として再び注目を集めている。
Mexico Business Newsは、ホワイトハウスのピーター・ナバロ貿易・製造業顧問が、メキシコ組立車に中国製部品が北米原産として扱われている割合が高いと主張したと報じた。
記事では、米墨両政府が7月20日にメキシコ市で協議し、未解決の貿易問題、地域含有率、関税を扱う予定だとする。米国は7月1日、USMCAの現行形での更新を見送り、年次レビューを伴う10年の枠組みへ進む判断を示したと報じられた。
ナバロ氏は、電子部品、電池、磁石、半導体、センサーなどがメキシコで組み立てられ北上していると主張する。記事が引用するUSTR報告書では、メキシコ・カナダ組立車に占める米国部品比率が2017年の60%超から2024年には35%へ低下したとされる。
論点は、中国部品の有無だけではない。原産地をどう定義し、どの工程を北米の付加価値として数えるかは、電池・電子部品の比重が高いEVほど難しくなる。
仮に規則が厳格化すれば、完成車メーカーと部品各社は、調達先・証明書類・組立地を見直す必要がある。記事の主張は検証を要するが、年次見直しを前にした交渉カードとして、企業の投資判断に影響しうる。
日本メーカーも、メキシコを含む北米の生産網を販売とコストの両面で活用している。重要なのは、どの部品がどこで作られ、どの原産地規則を満たすかを平時から説明できる体制だ。
米国の政策議論が「関税率」から「部品の出所と組立の実態」へ深まれば、サプライヤーまで含めた可視化が競争力になる。政治的な主張と確定した制度変更を混同せず、両方を追う必要がある。
USMCA見直しの焦点は、車をどこで組み立てるかから、どの部品がどこから来るかへ移りつつある。北米の供給網は、透明性そのものを競う局面に入る。
2026年7月16日 12:08 より抜粋