CARNORAMA JAPAN -Automotive Views – Trends – Ideas – カノラマジャパン株式会社 【欧州】EV規制はなぜ後退しないのか フランスが緩和論に待ったをかける理由

【欧州】EV規制はなぜ後退しないのか フランスが緩和論に待ったをかける理由

欧州EV規制はなぜ後退しないのか フランスが緩和論に待ったをかける理由

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欧州の自動車政策は、最近まで「EV失速」を前提に語られることが少なくありませんでした。ところが足元では、販売回復を背景に、規制を緩めるのではなく、むしろ予定通り進めるべきだという声が強まっています。

Fuel Cells Worksの記事で見えてくるのは、フランスがこの議論の先頭に立ち、ドイツやイタリアの柔軟化要求に対して歯止めをかけようとしている構図です。

 

何が起きたか

記事によると、フランスは欧州のガソリン車・ディーゼル車からの転換目標をこれ以上弱めるべきではないと主張し、オランダ、スペイン、スウェーデン、デンマークなどと連携して「阻止可能な少数派」を形成しています。背景には、Hormuz危機後のエネルギー不安を受けて、フランスや欧州全体でEV販売が伸びたという認識があります。

欧州委員会はすでに2035年に向けた規制設計を一部調整していますが、フランスはそれ以上の後退を“悪いシグナル”と見ています。一方、ドイツやイタリアはプラグインハイブリッドやバイオ燃料の扱いをより柔軟にしたい立場で、欧州内の政策軸は割れています。

 

なぜ重要か

この争点は、単なる環境論争ではありません。規制が後退するかどうかで、メーカーの投資配分、EV開発速度、部材調達、域内雇用、防衛的な産業政策まで全部が変わります。フランスが強硬なのは、目標を曖昧にすると企業が再び様子見に戻り、欧州のEV競争力そのものが鈍ると見ているからです。

しかも足元ではEV販売比率が回復しており、規制堅持の政治的材料も出てきています。販売が弱いから緩める、ではなく、伸び始めた今だからこそ後戻りすべきではないという論理です。

 

日本から見た意味

日本の読者にとって興味深いのは、欧州のEV政策が“市場が弱いから守勢に回る”段階を抜けつつあることです。規制と販売が再び噛み合い始めれば、欧州メーカーは開発の手を緩めにくくなり、中国勢との競争もさらに厳しくなります。

日本メーカーにとっても、欧州の制度変更は輸出戦略や電動化投資に直結します。ルールが揺れるか、維持されるかで、商品計画の時間軸そのものが変わるからです。

 

まとめ

今回のフランスの姿勢は、欧州EV政策が単純な減速局面ではないことを示しています。販売回復をテコに、ルールを後退させず、産業の方向感を維持する。その政治的意思が、今の欧州では改めて強く打ち出され始めています。

 

出典

  • Source: Fuel Cells Works
  • URL: https://fuelcellsworks.com/2026/06/25/battery/france-says-weakening-europe-s-car-climate-targets-would-be-a-terrible-signal-and-the-ev-sales-surge-is-backing-it-up
  • Published: 2026-06-26 09:25 EDT

2026年6月27日 09:48 より抜粋

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