電気自動車(EV)やソフトウエアなどの領域で協業を検討していたホンダと日産自動車は1日、協力の枠組みに三菱自動車も参画することを発表、次世代車「ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)」など5つの分野で協業に合意した。協業の検討表明から4カ月半で一定の方向性を示したことは、両社の強い危機感を示している。今動かないと新興勢力など先行する競合他社に追いつくことはできない--。ホンダの三部敏宏社長は同日、長年のライバルだった日産と共同で開いた会見でこのように述べ、さまざまな新技術が台頭し、異業種も含めた競争が激化する事業環境に強い危機感を示した。
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だ、実際に両社が実際にスピード感を持って成果を出していけるかには疑問の声も出ている。自動車調査会社カノラマの宮尾健アナリストは、かつて経営危機に陥った日産に仏ルノーが救済出資したときですら両社が折り合いをつけてやっていくのには時間がかかったと指摘した。宮尾氏は自動車メーカーが集まって「ここは協調しよう、ここは競争していこうみたいなことを定義していたら10年かかる。絶対ものなんかできあがらないし、一番効率の悪いやり方になってしまう」とし、対等な関係でお互いに主張を通しづらいホンダ・日産はそうなってしまう恐れがあるとの見方を示した。
2024年8月1日 20:01 Bloomberg Newsより抜粋