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ASEANでEVを普及させる鍵は、車両を作ることだけではない。とりわけ二輪が生活と物流を支えるインドネシアでは、毎月の返済額を下げられるかが購入の可否を左右する。RMIの新しい報告書は、補助金の後に残る最大の課題を「金融」に置いた。
RMIは、インドネシアの電動二輪市場が政府施策、車種の増加、EVバリューチェーンへの投資で進展してきたとする。その一方、車両購入補助の段階的終了により、2030年の電動二輪1300万台、電動四輪200万台という目標へ向けて、金融が成長の重要な推進役になると指摘する。電動二輪はガソリン二輪より総保有コストが低くなり得ても、頭金、返済期間、金利が購入者にとって手頃でなければ普及につながらない。
報告書は融資が一部のマルチファイナンス企業に集中し、商業銀行の参加が限られると整理する。障壁は、製品・技術、残価、需要・政策の三つのリスクだ。電池の耐久性や中古市場の未成熟、補助終了後の需要の不確実性が、貸し手の慎重姿勢を強める。
日本企業にとってASEANの電動化は、完成車販売だけの話ではない。二輪の金融、保険、電池保証、再販、交換インフラをどう組み合わせるかが市場の立ち上がりを左右する。日本で培った販売金融やアフターサービスの運用知見を、現地の所得水準と信用環境に合わせられるかが問われる。
補助金が薄くなった後にEV二輪を広げるには、安い車両だけでは足りない。金融リスクを分け、毎月の負担を下げる仕組みが、インドネシアEV市場の次の競争力になる。
2026年8月23日 09:44 より抜粋