asean-mitsubishi-philippines-hev-investment-20260811
ASEANの電動化は、BEVだけで進むとは限らない。三菱自動車がフィリピンで70億ペソを投じ、ハイブリッド車を現地生産する計画は、HEVを現実的な移行手段として使いながら工場競争力を高める戦略だ。
Top Gear Philippinesの公開本文によると、Mitsubishi Motors Philippinesは政府のElectric Vehicle Incentive Strategy(EVIS)への参加表明後、70億ペソを投資して同国でHEVを生産する方針を示した。生産拠点はラグナ州サンタローサの工場で、具体的な車種はまだ公表されていない。企業はASEANを中核成長地域、フィリピンを優先市場と位置づけ、現地のサプライヤー、人材、操業競争力にも投資すると説明した。
重要なのは、現地生産が車両組立だけの話ではない点だ。EVISと結び付けてHEVを現地化することで、部品、技能、人材、販売後サービスの基盤を同時に育てられる。充電網が地域ごとに発展途上のASEANでは、HEVは電動化と工業化を両立する選択肢になり得る。
日本メーカーはASEANで既存の生産基盤を持つが、電動化でそれをどう更新するかが問われる。フィリピンのような市場では、BEV一本化ではなく、HEVを足場にした現地化が供給網を維持・拡張する道になる。
70億ペソ投資の本質は、特定の1車種ではない。ASEANの工場を、内燃機関時代の遺産から次の電動化を支える資産へ変える試みである。
2026年8月11日 10:25 より抜粋